上野焼
17世紀の初め(1602年)に細川忠興が小倉藩の藩主になったとき、朝鮮の陶工を招き、一族に当地上野で登り窯を作らせたのが始まりです。
忠興は、千利休から直接教えを受け、茶道の奥義を極めた大名でした。この窯では、忠興の目にかなうような格調高い作品が作られたと言われています。後に、藩窯として、小堀遠州という当時有名な茶人の好みにあった茶器を多く作り、遠州七窯の一つに数えられています。
概要
工芸品名 |
上野焼 |
よみがな |
あがのやき |
工芸品の分類 |
陶磁器 |
主な製品 |
茶器、酒器、花器、飲食器、香器、装飾器 |
主要製造地域 |
田川郡福智町 |
指定年月日 |
昭和58年4月27日 |
特徴
発色や釉薬(ゆうやく)の流れ方、肌合、艶、窯変(ようへん)等、色々な陶器を楽しむことができます。絵付けはあまりせず、主に釉薬掛けです。茶陶として発展しただけに薄手の美陶が多いのが特徴です。
作り方
ろくろ、たたき、手ひねり、たたら、押し型等の成形の技法がありますが、ろくろが主です。素地(きじ)に模様を付ける場合は、化粧掛、刷毛目、へら目、彫り、櫛目等です。絵付けをする場合、薄手のものが多いので一度素焼をしてから絵付けをし、1200度前後で焼き上げて完成させます。