会津本郷焼
戦国時代に、会津若松の黒川城(若松城)の屋根に使う瓦を焼いたことから、焼き物作りが始まったと言われています。江戸時代の初期には、会津藩の藩主が、焼き物作りを保護、育成したため、会津本郷焼は、会津藩の御用窯として栄えました。その後、一般の人々のための暮らしの器の製造も始まりました。
幕末の戊辰戦争や大正時代の大火事等で打撃を受けましたが、再び立ち直り、現在も焼き物の生産を続けています。また、東北では最古の白磁の産地でもあります。
概要
工芸品名 |
会津本郷焼 |
よみがな |
あいづほんごうやき |
工芸品の分類 |
陶磁器 |
主な製品 |
食卓用品、茶器、花器、酒器 |
主要製造地域 |
大沼郡会津美里町 |
指定年月日 |
平成5年7月2日 |
特徴
陶器、磁器の両方を作っている産地です。ひとつの製造元で両方の焼き物を作っているところもあります。磁器には、呉須という青色の絵の具を使った染付や、日本や西洋の絵の具を使った多色の色絵等、色々な種類があります。陶器は実用的なものが多く作られています。それらには、あめ釉(ゆう)や、灰釉(かいゆう)等、伝統的な釉薬(ゆうやく)が使われています。
作り方
主にろくろという回転台の上で、粘土を回転させながら形を作ります。その他に、板状に切った粘土を使うたたらや、手だけで形を作り出す手びねり、石膏型を使って形を作るもの等があります。地元から産出される磁器用の陶石と陶器用の陶土を主な原料とし、各窯元が独自の工夫を凝らし、様々な作品を作っています。