天草陶磁器
天領天草では、島内の各村の庄屋家が村民の自活の道を陶業に求めて、江戸初期・中期から磁器と陶器が焼かれていました。
特に優れた陶石が流出された天草では、延宝(1673年~)年間以前から内田皿山焼の磁器が焼かれ、以降、高浜焼等の窯元で磁器が焼かれました。陶器は、明和2年(1765年)に天草郡本土村水の平(現本渡市)で水の平焼が創業するなど、日用の現代感覚に溢れた陶器が継承されています。
概要
工芸品名 |
天草陶磁器 |
よみがな |
あまくさとうじき |
工芸品の分類 |
陶磁器 |
主な製品 |
茶器、花器、食器、装飾品 |
主要製造地域 |
本渡市、上天草市、天草郡苓北町、天草市 |
指定年月日 |
平成15年3月17日 |
特徴
天草陶石は焼成時の収縮度が小さく可塑性があって適度のアルカリを含有するなど、磁器の原料としても釉薬の原料としても理想的な陶石です。透明感のある純白の磁器や、柞灰を使った温かみある磁器です。陶器は釉薬の二重掛け技法による赤海鼠の陶器や、黒釉を使った個性的な製品が多いのが特徴です。
作り方
天草陶石や地元で採れる粘土を原料に主にろくろで成形し釉薬を施して、陶器は約1,250℃、磁器は約1,300℃で焼き上げます。