阿波和紙
阿波和紙の歴史は今から約1300年程前に遡ります。忌部族という朝廷に仕えていた人たちが麻や楮を植え、紙や布の製造を盛んにしたという記録が807年の「古語拾遺」に見られ、以来その技術が伝承され現在に至っていると言われています。
近年では、特に徳島県の名産でもある藍を用いた藍染め和紙へのニーズに応じ、品質の安定と様々な意匠の展開を行い、より美しく、より時代に求められる素材つくりを追求しています。
概要
工芸品名 |
阿波和紙 |
よみがな |
あわわし |
工芸品の分類 |
和紙 |
主な製品 |
画仙紙、工芸紙、包装紙 |
主要製造地域 |
吉野川市、那賀郡那賀町、三好市 |
指定年月日 |
昭和51年12月15日 |
特徴
手漉(す)きならではの生成(きなり)の色合い、優しい肌触り、しなやかな柔らかさと、驚くほどの強さがある草木染製品が阿波藍染和紙です
作り方
選び抜かれた原料、コウゾ、ミツマタ、ガンピから繊維を取り出し、紙漉き、紙貼りをして仕上げます。工程として最も重要なものは手作業による紙漉きで、竹またはかやで作った簀(す)を用いて「流し漉き」をしますが、厚みを一定に保ち、繊維ムラをなくすのには大変な技術が要求されます。