江戸節句人形

江戸節句人形
江戸の人形製作は、京都の影響を受けて江戸時代初期に始まりましたが、江戸独自のスタイルが確立されたのは、約250年前の宝暦頃と考えられています。この頃から、雛人形や五月人形は、写実的で洗練された江戸前の姿となりました。江戸時代後期の文化文政期に江戸の人形文化は最盛期を迎え、江戸時代初期に戸外に飾っていた甲飾りは屋内に飾られ、五月人形や実物の甲冑をモデルにした精巧な飾りの江戸甲冑が作られました。
また、小さく、精巧に作られた人形や人気俳優そっくりに作られた風俗人形、市松人形などが町に溢れるようになりました。

概要

工芸品名 江戸節句人形
よみがな えどせっくにんぎょう
工芸品の分類 人形・こけし
主な製品 雛人形、五月人形、飾り甲冑、風俗人形、市松人形、御所人形
主要製造地域 足立区、荒川区他、埼玉県/さいたま市他
指定年月日 平成19年3月9日

特徴

江戸時代の伝統を受け継ぎ、色合いも自然であり、写実的で洗練された高品質な製品です。

作り方

雛人形などの主要素材は、木、紙、布など自然素材から作られるもので、木彫りや桐塑などで成形した頭と胴体に、手足を組み付け、その上から、別に仕立てた衣裳を着せ付けて製作します。また、江戸甲冑は、時代考証に基づき製作されるものも多く、使用される素材は木や紙、絹糸や皮革の天然素材と鉄、銅などで、主要工程は手作業によって製作されています。