越中和紙
奈良時代に書かれた「正倉院文書」等の古文書に越中国紙(えっちゅうのくにがみ)について記されています。
また、平安時代に書かれた「延喜式(えんぎしき)」にも、税として納める作物として和紙が記されている等、極めて古い歴史があります。
江戸時代からは八尾地方の和紙は薬用を始めとして色々なことに使われ、平村の和紙は加賀藩で使用する紙として盛んに生産され、今日に受け継がれています。
概要
工芸品名 |
越中和紙 |
よみがな |
えっちゅうわし |
工芸品の分類 |
和紙 |
主な製品 |
染紙、書画・版画用紙 |
主要製造地域 |
下新川郡朝日町、富山市、南砺市 |
指定年月日 |
昭和63年6月9日 |
特徴
越中和紙は古典的な障子紙、半紙、提灯紙、近代的な書画、版画用紙や100種以上にも及ぶ染紙等多品種が生産されています。また、強靱なコウゾ紙は、型染絵加工品として全国で売られています。
作り方
製造工程は、コウゾを煮る─コウゾの煮熟、打解、叩解、紙漉(す)き、乾燥等全国の産地と同様ですが、書院建築の障子に使用する「書院紙」や文化財補修用紙、提灯紙等はコウゾを雪に晒(さら)してから煮ます。また、染紙には草木染め、染料染め、顔料染め等色々な技術を使っています。