彦根仏壇

彦根仏壇
江戸時代中期に彦根藩では、高度な技術を持つ武具師・塗師(ぬし)・細工師に、武具の製作を辞めて仏壇の製造に携わるように勧めたため、その頃から小規模な家内工業として仏壇作りが始まりました。
その後、仏教が広まったことと、彦根藩が仏壇作りを保護したことによって、彦根仏壇の産地としての体制が整い、現在の発展の基礎となりました。

概要

工芸品名 彦根仏壇
よみがな ひこねぶつだん
工芸品の分類 仏壇・仏具
主な製品 仏壇
主要製造地域 彦根市、米原市
指定年月日 昭和50年5月10日

特徴

彦根仏壇は豪華で荘厳な雰囲気を持つ大型仏壇ですが、小型の仏壇であっても決して窮屈な感じを与えないのが特徴です。また、日常の使用に便利なように細かく工夫が施され、必要な道具、付属品の収納を考え、文書箱や台が一体となっています。

作り方

彦根仏壇には7つの工程があります。 1.木地--ヒノキまたはスギの木の材料で胴組、天井、柱の白木地を製作。 2.宮殿(くうでん)---仏壇内部に付ける屋根回りを製作。 3.彫り---欄間等の装飾部を製作。 4.塗り----木地に砥の粉(とのこ)で下地加工したあと天然精製漆で中塗り、上塗りを行い、その都度研ぎと乾燥を繰り返し、最後に呂色磨き(ろいろみがき)で仕上げる。 5.箔押し----内部に金箔を貼る。 6.金具----真鍮または銅板に彫金し、金メッキを施す。 7.蒔絵----より豪華さを増すために金粉、銀粉、貝柄等を使用。