伊勢形紙

伊勢形紙
伊勢形紙の歴史は古く、その始まりについては、色々な説があります。室町時代の絵師が「職人尽絵(しょくにんずくしえ)」に形紙を使う染職人を描いているところから、室町時代末期には形紙があったと考えられます。
江戸時代に入ると、現在の和歌山県と三重県南部を支配していた紀州藩の保護を受け、白子、寺家の両村を中心に発展を遂げました。

概要

工芸品名 伊勢形紙
よみがな いせかたがみ
工芸品の分類 工芸材料・用具
主な製品 染色用具、美術工芸品、インテリア
主要製造地域 鈴鹿市
指定年月日 昭和58年4月27日

特徴

伊勢形紙は友禅、浴衣、小紋等の柄や文様を、着物の生地に染めるために用いる伝統的工芸用具です。

作り方

伊勢形紙には4つの彫刻技法があります。 ●引き彫り:内縞彫り定規と彫刻刀を手前に引き、均等の縞柄を彫ります。 ●突彫り:5~8枚の型地紙を穴板と呼ばれる台に置いて小刀を垂直に突くようにして彫り進みます。 ●道具彫り:刃そのものが花、扇、菱等の形に作られた彫刻刀を使って彫り抜きます。 ●錐(きり)彫り:小紋を彫る技法で「鮫小紋」、「行儀通し」、「あられ」といった文様を、刃先が半円形の彫刻刀で彫っていきます。