出雲石燈ろう

出雲石燈ろう
出雲石燈ろうは、地元で採れる火山灰が固まって出来た砂岩を原石として、古い時代から作られていました。
江戸時代には、土地の城主がその価値を認めて、一般の人々が採ることが許されない「お止石(おとめいし)」として、建材用にも使用しました。明治時代以後は造園、室内装飾等に欠くことのできない石の「美術品」として好評を得、広く全国で親しまれています。

概要

工芸品名 出雲石燈ろう
よみがな いずもいしどうろう
工芸品の分類 石工品
主な製品 庭園用石燈籠、神社仏閣奉納用石燈籠
主要製造地域 境港市 島根県/松江市、出雲市
指定年月日 昭和51年6月2日

特徴

細かい粒子がしっかり詰まっている石質の原石のため、気品高く柔らかで優美な作品が出来ます。色合いが良い上に、早く苔が付いて古色を帯び、自然と良く調和します。さらに寒さや、熱さに強く、徳川時代初期の作品が現代まで残っているように、長年の風化に良く耐えます。

作り方

各部位の型作りは「手斧」「つるはし」等を用いて、丸み、勾配、稜線等のバランスを取ります。彫刻、加飾では、のみを用いて「浮彫り」等を施します。そして表面の仕上げは特殊な工具用法によって、石肌を、滑らか、粒状、鮫肌状、原石状等、作品に合わせて整えます。