京仏壇
仏壇が一般に広まったのは、江戸時代初期からで、徳川幕府が行った宗門改によって、各家庭での仏壇を必要とする人々が増えたため、一般家庭用仏壇の生産が本格化したと考えられます。
京仏壇は、各宗派の総本山の本堂の様子を忠実に再現小型化した精緻な工芸品として、格調の高さと精神性を誇っています。その製作・販売は、木地、木彫、漆塗、箔押し、蒔絵彩色、飾り金具の細かい分業工程を専門にこなす職人たち「工部」と、複雑な工程をまとめ最後に組立て販売する「商部」が担っています。
概要
工芸品名 |
京仏壇 |
よみがな |
きょうぶつだん |
工芸品の分類 |
仏壇・仏具 |
主な製品 |
仏壇 |
主要製造地域 |
京都市、宇治市、亀岡市、城陽市、向日市、長岡京市、木津川市、南丹市 |
指定年月日 |
昭和51年2月26日 |
特徴
京都には各宗派のもととなる総本山が100以上あり、それに加えて3,000余りの寺々や数多くの国宝・文化財があります。京仏壇は、各宗派の総本山の本堂の様子を忠実に再現小型化した精緻な工芸品として「京もの」と呼ばれ、格調の高さと精神性を誇っています。
作り方
京仏壇の製作工程は、細かい分業体制が確立しており、2,000程あるという各部分を専門にこなす職人たちの技術が統合されて出来上がっています。 「工部」と言われる職人たちは、木地、木彫、漆塗、箔押し、蒔絵彩色、飾り金具の各部門に分かれ、これらがさらに細かく分業されています。こうした複雑な工程をまとめ統合するのが「商部」で、製作された各部品を組立仕上げる最終工程を分担すると同時に、全国各地に向け販売しています。