京表具

京表具
始まりは平安時代に遡ります。当時、表具は経や書画に布地を貼って補強するためのものでした。それがその後、保存や鑑賞のために、書画等に布や紙等で縁取や裏打ち等をして、掛軸や額に仕立てたり、屏風や衝立、襖にする「表装」一般を扱うようになりました。
京表具のうち掛軸、巻物、額装は、床の間等の和室の装飾用として、また屏風や衝立、襖は部屋の仕切り、風よけ、目隠し用として一般家庭の日常生活に使われています。

概要

工芸品名 京表具
よみがな きょうひょうぐ
工芸品の分類 その他の工芸品
主な製品 掛軸、巻物、額装、襖(ふすま)、屏風(びょうぶ)、衝立(ついたて)
主要製造地域 京都市ほか
指定年月日 平成9年5月14日

特徴

京都の美しい環境と京都人の洗練された美意識に支えられ、湿度の高い盆地の風土が表具作りに適していたこともあって発展しました。また、床の間の発生や室町時代末期から江戸時代にかけて茶道が盛んになったことから、茶人たちの美意識を反映した表具が完成しました。

作り方

掛軸、巻物は、本紙や布地の裏に糊で紙を貼って補強し、その各部分を接ぎ合わせた上でさらに全体を総裏打ちします。襖、屏風、衝立等は骨格の上に下張り、張り、上張りの順に糊で紙を貼り重ね、最後に外枠をはめ込みます。