京人形
人形は天児(あまがつ)、這子(ほうこ)等、子供の身に悪いことが起きないように願って、子供の身代わりに悪いことを引き受けるものとして用いられたのが始まりと言われます。
それが時代を経て、平安時代に公家や貴族の子女達が遊んだ雛人形の原型とも言われるものになり、江戸時代に完成されました。その他、同じ時期に御所人形、衣装人形、市松人形等も生まれ現在に至っています。
概要
工芸品名 |
京人形 |
よみがな |
きょうにんぎょう |
工芸品の分類 |
人形・こけし |
主な製品 |
市松人形、雛人形、五月人形、風俗人形、御所人形 |
主要製造地域 |
京都市、宇治市、亀岡市、八幡市 |
指定年月日 |
昭和61年3月2日 |
特徴
京都は場所柄、周囲に仏具関係、繊維関係、漆芸関係等の工芸が発達しており、人形作りに良い環境にあります。また、頭、髪付、手足、着付け等、作業ごとに職人が分けられているため、その部門ごとに最高の部品が作られ、結果として高度な人形が出来上がります。
作り方
制作工程は細かく分業化され、一対一で後継ぎにすべての技を伝える「一子相伝(いっしそうでん)」によって伝えられた高度な技術を持った職人が携わっています。材料も良く吟味された自然の良質のものを使って作られます。