京漆器

京漆器
奈良時代に唐の影響を受け、蒔絵のもとである技法が生み出されました。この技法が平安遷都とともに京都に受け継がれ発展していきました。
京漆器は、室町時代以後、京都を中心に栄えた茶の湯の文化とともに広まり、全国漆器産業の中心として栄えました。その原動力となったのは、数多くの名工が残した作品や技術・技法であり、手と技による品質とデザインの優秀性です。

概要

工芸品名 京漆器
よみがな きょうしっき
工芸品の分類 うるしの器
主な製品 茶道具、食器、家具
主要製造地域 京都市
指定年月日 昭和51年2月26日

特徴

京漆器は長い歴史に育まれ、他の産地に見られない「わび」「さび」といった内面的な深い味わいを備えています。優雅で洗練されたデザインと、堅牢さに加えて、平面や立体の作りの美しさや、繊細な仕上がりが特徴です。

作り方

板物、湯曲、挽物等の技法を使って木地作りを行い素地に地固め、布着せ、錆付けを施して研ぎ、中塗り等を経て上塗りをします。加飾は漆で模様を描き、金、銀粉等を蒔き、盛り上げたり、ぼかしたり、色を変えて立体感を表現します。また、貝殻のかけらをちりばめて文様を表現する青貝等の技法もあります。