京焼・清水焼
始まりは平安時代以前に遡りますが、平安京の造営と同時に本格的に焼き物作りが始まりました。それ以来、京都は優れた陶工と名品を次々に輩出しています。17世紀には仁清(にんせい)や乾山(けんざん)という名陶工が現われ、19世紀には頴川(えいせん)が磁器の焼成に成功し、加えて木米(もくべい)、保全(ほぜん)、仁阿弥(にんなみ)等の名工らがめざましく活躍しました。
明治時代に入り、ドイツ人の工芸家ワグネルを招いたことを機に、諸外国の技術が取り入れられ、京焼・清水焼はどんどん発達していきました。
概要
工芸品名 |
京焼・清水焼 |
よみがな |
きょうやき・きよみずやき |
工芸品の分類 |
陶磁器 |
主な製品 |
飲食器、花器、茶器、香道(こうどう)用品 |
主要製造地域 |
京都市、宇治市、城陽市、向日市、亀岡市、長岡京市 |
指定年月日 |
昭和52年3月20日 |
特徴
伝統を重視した繊細、優麗、巧緻な器と、現代の暮らしに潤いを与えるにふさわしい斬新な器とが共存し、それぞれが独特の雰囲気を保っています。
作り方
京都では原料になる陶石、陶土等が採れないので、熊本県天草や滋賀県信楽等から取り寄せ、作るものによってそれぞれ調整して原料としています。原料を粘土状にして形を作り乾燥させ、それに削り仕上げを施し、乾燥後、素焼をします。次に下絵付けをして釉薬(ゆうやく)を施し、本焼をして完成です。色を付ける場合は、本焼の後に上絵付けを行い、上絵を焼き付けて完成品となります。