京友禅

京友禅
染色技法は8世紀から伝わり、手描友禅は江戸時代に京都の絵師宮崎友禅斉によって確立されたと伝えられています。扇絵師として人気の高かった宮崎友禅斉が、自分の画風をデザインに取り入れ、模様染めの分野に生かしたことで「友禅染め」が生まれました。
色数が多く絵画調の模様を着物に染める友禅染は、町人文化の栄えた江戸時代の中期に盛んに行われるようになりました。明治時代には、型紙によって友禅模様を染める「写し友禅染め」が開発されました。

概要

工芸品名 京友禅
よみがな きょうゆうぜん
工芸品の分類 染めもの
主な製品 着物地、コート、羽織
主要製造地域 京都市、宇治市、亀岡市、城陽市、向日市、久世郡久御山町
指定年月日 昭和51年6月2日

特徴

花鳥山水等を写した京友禅は、日本の着物の代名詞になっているといっても言い過ぎではないでしょう。多くの色を使いながらも、気高く奥ゆかしい京友禅の色柄には、京都千年の歴史が育んだ、美しい感覚が息づいています。

作り方

京友禅は、正絹(しょうけん)に手描き染めまたは型染めをしたもので、工程は多いものでは14工程もあり、これは専業分業化されて作られます。京友禅の型紙は、図柄も豊富で多彩です。なお、京友禅の技法は型友禅と手描友禅に大きく分かれます。細かく分類していくと、日本や外国から来た技術が伝えられていることがわかります。