南木曽ろくろ細工
南木曽町の古い文献によると、南木曽ろくろ細工の始まりは、18世紀前半となっています。
盆、椀等の木地荷物を名古屋・大阪方面に出していたことが記されています。江戸時代中期には、白木の挽物(ひきもの)がこの地方で生産されていたことがうかがわれます。
概要
工芸品名 |
南木曽ろくろ細工 |
よみがな |
なぎそろくろざいく |
工芸品の分類 |
木工品・竹工品 |
主な製品 |
木地鉢、茶櫃(ちゃびつ)、盆、汁椀 |
主要製造地域 |
木曽郡南木曽町、下伊那郡阿智村、岐阜県/中津川市 |
指定年月日 |
昭和55年3月3日 |
特徴
南木曽ろくろ細工の良さは、天然の木目を生かして素朴で温かい手作りの良さを、木製品の隅々にまで感じさせるところにあります。十分に選びぬかれた天然木の木質、木の味等細かな変化に合わせて、作る製品が決められます。
作り方
材料になる木の皮を剥(は)ぎ、ブラシ等で汚れを取り除き、木の切り口及び表面の状態を調べます。これによって伐採時期、生育場所、成長過程、そして木の内部の木質、木味、色調、杢(もく)と呼ばれる変わった模様があるかどうかとその範囲等を判断し、作ろうとする製品と比べながら、木振り、木目及び杢を最大限に活かして、予定の製品のイメージを原木の中に描いていきます。