大館曲げわっぱ

大館曲げわっぱ
大館曲げわっぱが地域の産業として栄え始めたのは、佐竹義宣公が秋田へ移転した17世紀以降です。下級武士の副業として、領内の豊富な天然秋田杉を使った曲げわっぱの製作が奨励されました。優美な柾目を持つ誉れ高い工芸品として、現代までその文化が継承されています。1980年に伝統的工芸品に指定されました。
現在の主要製品は、弁当箱やおひつなどです。また飲み物用のカップやバターケース、パン皿など、様々な生活スタイルに合う商品が生まれています。

概要

工芸品名 大館曲げわっぱ
よみがな おおだてまげわっぱ
工芸品の分類 木工品・竹工品
主な製品 櫃(ひつ)、水差し、盆、すし鉢、弁当箱、菓子器、小物入れ、コーヒーカップ、ビールジョッキ
主要製造地域 大館市
指定年月日 昭和55年10月16日

特徴

天然の秋田杉の柾目(まさめ)と香りが冴(さ)え、木目は真っ直ぐで弾力に富んでいます。軽くて、年輪の間隔は細かくきれいに揃い、鮮やかな赤、淡い黄色の明るく上品な木目が生かされた製品には、シンプルな味わいの中に美しさと気品があります

作り方

天然の秋田杉を手割り、または製材により薄く剥(は)いで、熱湯につけます。板が軟らかくなったところで取り上げ、台の上でコロという道具に巻き込むようにして曲げ、重ね合わせ部を仮止めして自然乾燥させます。乾燥後、接ぎ手の部分を接着剤で接着してから、閉じ穴を開け、この穴を桜の皮で縫い止めます。蓋(ふた)板または底板を入れ込み、接着して仕上げます。
大館曲げわっぱの作り方