大阪浪華錫器
錫器が日本に伝えられたのは、今から約1300年程前、遣隋使の手によるものと言われています。
鎌倉時代初期に栄西が現在の中国の宋に渡り、茶壷作り職人を連れて来たのが錫職人のルーツとも言われています。江戸時代の中期に大阪に産地が形成されました。
概要
工芸品名 |
大阪浪華錫器 |
よみがな |
おおさかなにわすずき |
工芸品の分類 |
金工品 |
主な製品 |
神仏具、酒器、茶器、菓子器、花器 |
主要製造地域 |
大阪市、松原市、羽曳野市、東大阪市 |
指定年月日 |
昭和58年4月27日 |
特徴
錫は安定の良い金属です。イオン効果が大きく水の浄化作用があり、微妙なうまみを損なわないため、酒器に適しています。花瓶にも適し、気密性があるため高温多湿のところでも保存性が高いので茶筒に向いています。
作り方
錫は軟らかく機械加工しにくいため、ほとんどの工程が人の手によって行われます。工程は鋳造と研磨に大きく分けられます。キメの粗い鋳造物をろくろに取り付け特製の鉋(かんな)で表面を削り、滑らかに形を整え、磨いて艶を出し完成品にします。