大洲和紙
伊予の紙は平安時代に書かれた「延喜式(えんぎしき)」に出てきます。史実では、江戸時代中期に僧が大洲藩の紙漉(す)きの師として、技術を指導したところから藩内産業として紙作りが栄えたとあります。
藩の保護奨励のもとに次第に発展して、その品質は高い評価を得るようになりました。今なお多くの人が先祖の意志を継ぎ、和紙の生産に携わっています。
概要
工芸品名 |
大洲和紙 |
よみがな |
おおずわし |
工芸品の分類 |
和紙 |
主な製品 |
障子紙、たこ紙、書道用紙 |
主要製造地域 |
西予市、喜多郡内子町 |
指定年月日 |
昭和52年10月14日 |
特徴
和紙は洋紙と違い、一枚一枚手作りであるところから、その温かさ、人間味等が伝わってきます。障子紙、書道用紙の他、最近ではちぎり絵等に多く使用される等、新しい用途が考えられています。
作り方
和紙の原料としては、コウゾ、ミツマタ、ガンピ、麻またはワラ等を使い、材料となる植物を煮る「蒸煮」、煮たものを叩いて細かい繊維にする「叩解(こうかい)」、水に溶かした繊維を漉いて紙にする「抄紙(しょうし)」、「乾燥」等、今なお伝統的技法を受け継いでいます。特に紙漉きでは「流し漉き」の技法を使って昔ながらの技術を受け継いでいます。