琉球漆器

琉球漆器
琉球漆器は、14世紀から始まった中国へ貢ぎ物を送る貿易とともに発達したものと考えられています。
17世紀初頭には首里王府に貝摺(かいずり)奉行所という漆器の製作所が設置され、技術的にも芸術的にも水準の高い工芸品を作るようになりました。また、民間の産業としては、那覇の若狭町が漆器の生産地でありました。

概要

工芸品名 琉球漆器
よみがな りゅうきゅうしっき
工芸品の分類 うるしの器
主な製品 盆、茶椀、銘々皿、椀、重箱、棗(なつめ)
主要製造地域 那覇市、浦添市、糸満市、沖縄市、豊見城市、中頭郡中城村、島尻郡南風原町
指定年月日 昭和61年3月12日

特徴

琉球漆器は主に朱色の漆や黒い漆を用いた花塗(はなぬり)で作られています。また模様つけの技法には「堆錦(ついきん)」や「沈金」、「箔絵」、「螺鈿(らでん)」等色々なものがあります。木地は、デイゴやエゴノキ、センダン等の木で、下地は豚の血等を使った「豚血下地(とんけつしたじ)」、上塗りは天然の漆を用いた塗り立てで、特に朱の鮮やかな美しさは他に例を見ません。

作り方

沖縄の「堆錦」は顔料と漆を練り合わせ、餅のようにしたものを、板上で薄くのばして模様に切りぬき、器に張りつけ、その上でさらに細い線を彫ったり着色したりして仕上げる琉球漆器独自の技法です。