瀬戸染付焼

瀬戸染付焼
19世紀の初めに、土地の人が九州から持ち帰った磁器の焼成技術と、絵の専門家から指導を受けた中国風の柔らかで潤いのある絵を施す絵付技術が、お互いに影響し合って大きく発展し、19世紀中頃には瀬戸染付焼の技術・技法が確立されました。
その後も絵付け師の努力が重ねられ、瀬戸の自然を写し描く瀬戸独自の染付技法が作り上げられました。
明治時代になると、染付磁器の生産はさらに充実し広がりを見せます。食器の他に花瓶、重箱、灯籠、テーブル等の大型品が作られるようになりました。これらの製品は今日まで作り続けられています。

概要

工芸品名 瀬戸染付焼
よみがな せとそめつけやき
工芸品の分類 陶磁器
主な製品 食卓用品、茶道具、華道具、室内装飾用品
主要製造地域 瀬戸市、尾張旭市
指定年月日 平成9年5月14日

特徴

瀬戸染付焼の大きな特徴は、素焼した生地の表面に直接筆で細かい模様を描く下絵付けにあります。呉須絵の具の藍色から生まれる色彩で、鳥や花、昆虫や風景を磁器の表面に細かく描く技術や、潤いを持った絵にするための焼成の技術は、この産地独特のものです。

作り方

ろくろ、型打ち、手ひねり等の方法で形を作ります。出来た素地に模様を付けたり、低い温度で素焼したものに下絵付けを施して本焼します。