駿河雛人形

駿河雛人形
駿河雛人形のルーツをたどると、「桐塑(とうそ)」による煉天神にその始まりを見ることができます。美濃から土細工師を呼び寄せて土人形を作り出したのが始まりとされています。
その後衣装を着せた天神が作られるようになり、1853年作のものが現在まで残っています。江戸末期には衣裳着天神(いしょうぎてんじん)が作られていました。

概要

工芸品名 駿河雛人形
よみがな するがひなにんぎょう
工芸品の分類 人形・こけし
主な製品 雛人形、煉天神(ねりてんじん)、時代人形
主要製造地域 静岡県/静岡市、焼津市、藤枝市、富士市、牧之原市、榛原郡吉田町
指定年月日 平成6年4月4日

特徴

雛人形の最初の工程である胴作りと、布地の柄や色彩等の選び方には作者の特徴が表れます。それよりもさらに作者の個性が表われる工程が、「腕折り(振付けとも言う)」です。これは雛人形作りの修行の中でも最後の工程とされ、100体並んでいても「腕折り」を見れば誰の作品かわかるほど重要なものです。

作り方

衣裳人形は、胴体部分になる稲のワラを固く巻き、腕や足となる針金に木毛(もくげ)を巻き付け、胴体と合体してその上に衣装を着付け、最後に振付けをして完成します。桐塑による煉天神は型に桐の引き粉と生麩を混ぜたものを入れ型抜きした後、10日間程度自然乾燥させ、冠や髪の毛の加工、顔の描き込み、衣裳の加工、小道具、台作りをして仕上げます。