駿河竹千筋細工
江戸時代初期に、主として武士の内職として始まりました。
19世紀中頃、竹細工の技を持っていた岡崎藩士が、清水猪兵衛に細工の技法を伝えたところから、この技を駆使して菓子器や虫籠を作り、東海道を上り下りする旅人に工芸品として売るようになりました。
特徴は平竹を編むのではなく、竹を丸く細く1㎜前後に削った「丸ひご」で形作った繊細な細工です。熱で曲げた竹枠に小さな穴をあけ「丸ひご」を一本一本さして組み立てます。ほぼ全工程を1人で行います。
概要
工芸品名 |
駿河竹千筋細工 |
よみがな |
するがたけせんすじざいく |
工芸品の分類 |
木工品・竹工品 |
主な製品 |
花器、盛籠、茶托(ちゃたく)、盛器、盆、虫籠、菓子器 |
主要製造地域 |
静岡市 |
指定年月日 |
昭和51年12月15日 |
特徴
細く丸く削られた竹ひごをしなやかに曲げ、竹の輪に組み込んでゆく技法から、色々な形が生み出されます。出来上がりには丸ひごの持つ温かさ、柔らかさが感じられます。
作り方
ニガタケ、モウソウチクという竹を主に用います。ひご作り、輪作り、編み、組み立ての四つの工程に大きく分けられ、ほぼ全工程を1人で行います。竹を割って材料を作り、熱を加えて竹を曲げ、竹を細くし、ひご通しに通してひごを作ります。輪に穴を開け、それにひごを組み立て仕上げます。