砥部焼

砥部焼
江戸時代中期に、藩主が地元の陶石を原料に磁器を生産させて藩の財政の助けにしようと考え、磁器の産地として知られていた現在の長崎県の肥前から陶工を連れてきたのが始まりです。
明治以後は、東南アジア向けの飲食器の産地として生産を伸ばしましたが、戦後は柳宗悦らの指導を受け、大量生産を行う産地から、手作り、手描きを重視した伝統的工芸品の磁器の産地へと変わっていきました。

概要

工芸品名 砥部焼
よみがな とべやき
工芸品の分類 陶磁器
主な製品 飲食器、花器、置物
主要製造地域 松山市、伊予郡松前町、砥部町
指定年月日 昭和51年12月15日

特徴

地元でとれる陶石を用いた温かみのある素地を生かし、それに大胆な筆使いの文様を青色で描いた染付(そめつけ)の食器や、天然の灰を使った柔らかい発色の青磁の花器等は実用的でしかも温かみのある独特のものです。

作り方

地元で採れる陶石を砕き、それを水に入れて泥水にし、粘土として使うものと不要なものとにより分けます。より分けた泥を乾燥させて粘土を作り、ろくろで形を作ります。それに呉須という焼くと青色になる絵具で絵付けをし、さらに釉薬(ゆうやく)を施して、約1,300度の高温で焼上げます。