十日町絣

十日町絣
越後縮の絣技術が定着したのは、18世紀前半であるというのが定説になっています。
絹織物に応用されるようになったのは、19世紀後半の経絣織が成功してからです。明治初期には緯絣も織られるようになりました。この時期絣技術の進歩はめざましいものがあり、「突絣(つきかすり)」の技法も作り出されています。くびり糸には、当初、油紙、苧麻糸(ちょまいと)、笹の葉等が用いられていましたが、大正時代に入って綿糸、平ゴムがこれに変わりました。

概要

工芸品名 十日町絣
よみがな とおかまちがすり
工芸品の分類 織りもの
主な製品 着物地、和装小物
主要製造地域 十日町市、中魚沼郡津南町
指定年月日 昭和57年11月1日

特徴

十日町絣は、伝統的な美しさと現代の感覚を融和させて作る民芸調の絣織物です。絹独特の艶と生地の風合いの良さ等、その深い味わいを愛する人たちは多く、気軽な外出着や家庭でのおしゃれ着として、日常生活の中で広く着用されています。

作り方

予め整経された経・緯絣糸を張り台にかけて、図案によって作られた経緯絣定規に合わせながら、指定された配色に従って、交互に動かしながら摺込捺染(すりこみなっせん)します。ついで、摺込捺染した所を綿糸または平ゴムで固くくびり、浸染(しんせん)により地色を染色します。次に製織のための準備工程を経た後、手作業により経緯の絣を合わせながら織り上げます。