東京銀器

東京銀器
江戸時代中期に、彫金師の彫刻する器物の生地の作り手として、銀師(しろがねし)と呼ばれる銀器職人や、櫛、かんざし、神興(みこし)金具等を作る金工師と呼ばれる飾り職人が登場したことが「東京銀器」の始まりでした。
江戸でこれらの金工師が育った背景には、貨幣を作る金座・銀座の存在、また各大名が集まる政治経済、文化の中心であったことが挙げられます。

概要

工芸品名 東京銀器
よみがな とうきょうぎんき
工芸品の分類 金工品
主な製品 茶器、酒器、花器、置物、装身具
主要製造地域 特別区(港区を除く)、武蔵野市、町田市、小平市、西東京市
指定年月日 昭和54年1月12日

特徴

金属工芸の粋とも言うべき東京銀器は、優雅で長持ちし、その上、無害なため、器物、置物、装身具等、日常生活の色々な分野で利用されています。鎚(つち)で打ち出す「鍛金(たんきん)」や、たがねを用いて文様を彫る「彫金」の製品が作られています。

作り方

銀を鎚で打って鍛え、一枚の銀板で器物の形を作り、表面の加飾を行います。加飾は、模様つけ用の金鎚(かなづち)を使い、丸鎚目(まるつちめ)、ござ目、岩石目等の文様を付けます。また、たがねを用いて彫刻を施すものもあります。