豊岡杞柳細工

豊岡杞柳細工
杞柳細工の始まりは1世紀の初めまで遡り、奈良正倉院御物の中には、今も「但馬国産柳箱」が残されています。
円山川の荒地に生えるコリヤナギで籠を編むことから始まった杞柳細工は、豊岡が城下町となった時期に産業としての形が整いました。
江戸時代には、藩主が杞柳細工を保護奨励して専売制度を確立したことから、豊岡の製品が世に知られるようになりました。

概要

工芸品名 豊岡杞柳細工
よみがな とよおかきりゅうざいく
工芸品の分類 木工品・竹工品
主な製品 柳行李(やなぎこうり)、バスケット類
主要製造地域 豊岡市、養父市、美方郡香美町
指定年月日 平成4年10月8日

特徴

自然木の味わい、強くしなやかな風合い、柔らかさと粘りを生かしながら、職人の手によって一つ一つ編み上げていくカゴの技法には、縄編み6種類、側編み(そくあみ)33種類、縁組(ふちぐみ)18種類があり、製作する人の意図によって様々な作品が出来上がります。

作り方

杞柳細工は、コリヤナギや籐(とう)の持つ、水に浸すと柔らかくなり、乾くと堅くなる性質を利用して、編み上げていくものです。行李類はヤナギを麻糸で編み上げ、縁掛けを行って仕上げます。籠類は底編みの後、木型に付け、立芯曲げ(たてしんまげ)の後、縄編みで固定し、側編みを行い、編み終わったら木型を抜き、縁組を行い仕上げていくもので、それぞれの段階で各種の技法を用いて作品に仕上げます。