津軽塗
津軽塗の始まりは、江戸時代初期に遡ります。津軽藩の藩主にめしかかえられた、漆器作りの職人が始めたと伝えられています。
津軽塗が産業として形を整えたのは、明治時代初頭で、江戸時代に積み重ねられた伝統技術を土台にして発展しました。その後も多くの工人たちが創意工夫を凝らし、技術を磨き、今日の津軽塗を築き上げました。
概要
工芸品名 |
津軽塗 |
よみがな |
つがるぬり |
工芸品の分類 |
うるしの器 |
主な製品 |
家具、座卓、茶器、食器、文箱、盆類、硯箱、箸、花器 |
主要製造地域 |
青森市、弘前市、黒石市、西津軽郡深浦町、南津軽郡藤崎町、北津軽郡坂柳町 |
指定年月日 |
昭和50年5月10日 |
特徴
津軽塗は、青森県弘前を中心に作られてきた、わが国最北端の伝統漆器です。温もりと潤いにあふれた、手作りならではの味わいがあります。小さな文様が着物の小紋の柄のように粋な感じのする「ななこ塗」、艶消しの黒地が渋くモダンな感じのする「紋紗塗(もんしゃぬり)」等、様々な種類の技法が特色です。
作り方
津軽塗は、ヒバの木を素地に、約50の工程を経て完成します。木地に布を張り、漆下地で丈夫な漆器の基礎を作ります。この上に色漆を塗り重ね、研ぎを繰り返します。最後に上質な日本産の漆を用いて丹念に磨き上げ、堅牢で優美な塗りを作り上げます。