雲州そろばん
江戸時代後期、島根県仁多町の大工が広島の職人が作ったそろばんを手本に、この地方で採れるカシ、ウメ、ススタケを材料として見事なそろばんを作りました。
その後、横田町の職人が珠(たま)を削る手回しろくろを完成させたことで、急激に生産が増えて地場産業としての基礎が出来ました。品質が良く「そろばんといえば雲州」と言われるようになりました。
概要
工芸品名 |
雲州そろばん |
よみがな |
うんしゅうそろばん |
工芸品の分類 |
文具 |
主な製品 |
そろばん |
主要製造地域 |
仁多郡奥出雲町 |
指定年月日 |
昭和60年5月22日 |
特徴
そろばんで最も重要なものは珠です。珠の動きが良く、冴(さ)えた高い音のするものが良いものと言えます。特に珠の穴の仕上げや芯竹の仕上げは、入念に仕上げられているので、長く使用するほど使いよくなります。
作り方
そろばんに使用される材料は珠にはカバ、ツゲ、イス、コクタン等の木を、枠材にはコクタン、特殊強化木、軸はススタケ、加工竹が用いられます。いずれも材料を良く吟味し、十分に乾燥させた、狂いのないものを使用します。