山形鋳物
平安時代の中頃に、山形地方で起こった乱を治めるため、源頼義がこの地方を転戦しました。
その時、軍と行動をともにした鋳物職人が、山形市内を流れる川の砂と千歳公園あたりの土質が鋳物に最適であることを発見しました。これらの鋳物職人のうちの何人かがこの地に留まったことが山形鋳物の始まりとなりました。
概要
工芸品名 |
山形鋳物 |
よみがな |
やまがたいもの |
工芸品の分類 |
金工品 |
主な製品 |
茶釜、鉄瓶(てつびん)、青銅花瓶、鉄鍋、置物、銅器 |
主要製造地域 |
山形市 |
指定年月日 |
昭和50年2月17日 |
特徴
日本文化を代表する茶道になくてはならない茶の湯釜の多くが山形産です。鉄瓶、青銅花瓶、鉄鍋、置物等、薄手で、しかも繊細な肌や正確な形は伝統的工芸品にふさわしい優れた技術によるものです。
作り方
全体のデザインを決め、金属を流し込む入れ物にあたる外型を山形地方で採られた砂と粘土で作ります。外型の内部に、薄い和紙にデザインした文様を貼り付けて写し、釜の表面に現れる文様の型を作ります。次に釜のなかの空間部分を作るための中子(なかご)と呼ばれるものを外型の中に入れて型を完成させ、溶かした鉄を注ぎます。型を開いて釜を取り出し、取り出したものを素焼きして着色して仕上げます。