八女提灯

八女提灯
19世紀初めに場提灯という素朴で簡単な絵を描いたものが作られたのが、八女提灯の始まりとされています。
19世紀半ばに意匠を工夫して、提灯に一大革命をもたらしました。19世紀末には、地元で生産される工業製品の中で、提灯が主要な地位を占めるようになりました。

概要

工芸品名 八女提灯
よみがな やめちょうちん
工芸品の分類 その他の工芸品
主な製品 盆提灯、祭礼提灯、献灯提灯、装飾提灯
主要製造地域 八女市、柳川市、筑後市、八女郡広川町、久留米市、みやま市
指定年月日 平成13年7月3日

特徴

八女提灯は竹骨を一条螺旋式に改め、厚紙を薄紙の八女手漉き紙に変え、内部が透視できるようにして、山水、草木、花鳥などの彩色画描写をしたため、涼み提灯として名声を博しました。八女の土壌で育成された技術、技法を取り入れた昔ながらの素朴な提灯と近代的な盆提灯が作られており、風雅な情緒味に富んだ提灯として全国一の生産量を誇り、製品は広く、全国、海外へ出荷されています。

作り方

提灯の張り型を組立て、張り型に刻んである溝に沿って螺旋状に竹ひごを巻きます。次に竹ひごに糊を付け、地紙(絹)を貼り、紙(絹)の重なった部分を切り落とします。提灯が乾燥したら張り型を抜き、火袋に筆で山水や草木、花鳥などを手描きします。漆を塗り、蒔絵を施した上下の輪や足に火袋をはめ込んだ後、付属品を取り付けて完成します。