弓浜絣

弓浜絣
鳥取県西部の弓ガ浜地方では、17世紀の後半に砂地を利用した自家用としての綿の生産が始まりました。染料のもととなる藍玉の問屋が設けられた18世紀の中頃には、綿を原料とした繊維である木綿の生産が増加しました。
19世紀の初めには米子、弓ガ浜で、浜の目絣と呼ばれる絵絣が農家の女性たちによって織られるようになりました。

概要

工芸品名 弓浜絣
よみがな ゆみはまがすり
工芸品の分類 織りもの
主な製品 着物地、座布団、のれん、袋物
主要製造地域 米子市、境港市
指定年月日 昭和50年9月4日

特徴

農民の自分たち用の衣料として始まったものだけあって、素朴でざっくりした風合いを持っています。絵絣の技法を生かし「縁起物」また「厄除け」「吉祥」と、生活に関連を持つ柄が、繊細かつ大胆に表現されています。

作り方

原糸の不純物を取り除き、その糸を80本くらいに引き揃え、柄になる部分を括(くく)り染色します。染色後、乾燥させて括り糸を取ると、括っていた部分だけが染まることなく白くなっています。80本の糸を1本ずつ分けて、白い部分を合わせながら織ると、柄を作ることができます。